「選択の科学」を読了。特に興味深かったのは
- 第1講 選択は本能である
- 第2講 集団のためか、個人のためか
- 第6講 豊富な選択肢は必ずしも利益にならない
本文の一部を抜粋しつつ、自分の感じたことをまとめてみよう。
公開:2012年9月11日
更新:2016年7月17日
◆ 第1講 選択は本能である
「わたしたちが『選択』と呼んでいるものは、自分自身や、自分の置かれた環境を、自分のちからで変える能力のことだ。」 選択の科学 p.23国籍を朝鮮から韓国に変えたこと(2005年)は、私の人生で一番の大事件かもしれない。
(昔は、親と一緒でないと変えられなかったのが「親に内緒で『私ひとり』変えられるようになった」という時代の変化ももちろんあるが。はい、親に内緒で変えました。)
直前まで、「二度と戻せない。後悔したらどうしよう」という心配はもちろんあったが、まったく後悔していない。
これまでの人生において、様々な「選択」をしてきた。どれも後悔はしていない。
恐らく「熟慮して自分が選んだこと」への満足もあるだろうし、「後悔しないような生き方をしている」のかもしれない。ただ単に、そういう性格なだけかもしれないが。
今、私の前にある「無数の選択肢」や「AとBどっちにしようという選択肢」は、どれを選んでも後悔しないだろうと思えるようになった。
◆第2講 集団のためか、個人のためか
「この写真を、五秒間だけ眺めてください。はい、では今度は写真を見ないで、どんな情景だったか、口で説明してください。」
本書 p.81より |
「あなたは写真をどんなふうに見て、どう答えただろう?(略)アメリカ人がこの情景のいわば『主役』である魚に注目したのに対し、日本人はより包括的な視点から情景を説明した。」 選択の科学 P.81-82
※この研究は、心理学者のリチャード・ニスベットと増田貴彦の実験より
この絵を言語化したら、日本語だと「水槽の中の魚」と書くのに対し、英語だと「Three fish in the water tank」になると思う。
この講を読んで、英語を学ぶことは、「英語を英語で理解すること」だけではなく、単なる技術だけでもなく、英語を話す人の発想、価値観、心を理解すること、つまり遠い道のりだなぁと思った。まぁ気づいただけでもよしとしよう。
◆第6講 豊富な選択肢は必ずしも利益にならない
「六種類の試食に立ち寄った客のうち、ジャムを購入したのは30%だったが、24種類の試食の場合、実際にジャムを購入したのは、試食客のわずか3%だったのだ。大きな品揃えの方が、買い物客の中奥を集めた。それなのに、実際にジャムを購入した客の人数は、小さな品揃えの方が六倍以上も多かったのである。」 選択の科学 p.230
「P&Gが、26種類あったヘッド&ショルダーズのフケ防止シャンプーのうち、売上の少ないものを廃止して15種類に絞ったところ、売り上げは10%も跳ね上がった。(略)人は比較的少ない数(4から6)の選択肢を与えられた場合、多く(20から30)の選択肢を与えられた場合よりも、実際にどれかを選びとる可能性が高く、自分の判断に確信を持ち、選んだものへの満足度が高いことが、一貫して実証されている。」 選択の科学 p.234
ヤフー在職時、上司だった児玉さんから言われたことをいろいろ思い出した。
確かYahoo!ブログのトップページのリニューアルについて、デザインサンプルを見せていた時だと思う。
・「ブログ」を知らない人にとって、この機能は意味あるの?
・このボタンはなんであるの?
・ブログを開設してもらうためにはこことこことここは邪魔じゃない?・この際「ブログ開設する」ボタン以外いらなくない?
「まぁ最後のは極端過ぎるけどね(笑)でもよく考えてみて」という話だったと記憶している。
空きスペースがあればとにかく埋めたいタイプの私にとって、当時「機能を減らす」意味がまったくわからなかった。選択肢は多ければ多い方がいいと思っていた。この第6講を読み、今更ながら児玉さんの言いたいことがわかる気がした。あぁ恥ずかしい。当時の私にこの本を進めたい。
最後に余談だが、「選択の科学」というタイトルについて。
原題が「THE ART OF CHOOSING」なので、「選択の科学」でなくて「選択の美学」の方がクールじゃない?というような話をハウスメイトとしたのを思い出した。なぜだろうか、英語の「THE ART OF CHOOSING」がとてもしっくりするのに対し、「選択の科学」だと何かが違う。せっかく原題で「ART」という綺麗な言葉を使っているので、「美学」だったり「ART」を匂わせる単語にしてほしかった。。。と思ってふと辞書をひいてみたら、あにはからんや、「ART」には「人文科学」という意味があることを知った。
人生、日々勉強である。
第6講は、WebサービスやアプリのUI・UXに携わる人にも参考になると思う。ぜひご一読を。
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