Echelon(日本人は「えしゅろん」と言うし、フィリピン人は「えちぇろん」と言う)
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って昔、セカイカメラがTop10 Appsか何かに選ばれたので(2010年だったか?)なんとなく知っていたんですけど、「シンガポールで開催されているアジア最大級のスタートアップカンファレンス」ってことで何気に大きなイベントだったんですね…昔のことなのであまり覚えていなかった…
これまで「純粋培養のフィリピン人によるスタートアップってフィリピン国内に存在するのか?」なんて思ったりもしたけど、Echelonをトリガーに調べてみれば、いろいろ見えてくるかな…(と思ってまだ調べていない。ありがち)
日本出張のため私はEchelon Philippines Satelliteを見に行けなかったんだけど、我らがYOYOがフィリピン代表に選ばれて6月の本戦の出場が決まったそうで、「会社からYOYOまで徒歩5分だし」ってことで、ランチタイムを利用して話を聞きに行ってきました!
盾を手に微笑む深田さん。「YOYO」の文字は、本当は全部大文字です! |
− 深田さん!まずはフィリピン代表に選出されたということで、おめでとうございます!
今回、Echelonに出場しようと思ったキッカケはなんでしょうか。
弊社取締役の加藤ポールさんから「これ出たら?」と言われ、Peatix 竹村さんの記事を読んだことがきっかけです。
※ Peatix竹村さんの記事はこちら。
・アジア最大級のスタートアップ登竜門 「Echelon」 に登壇するチャンス!
※加藤ポールさんとYOYO深田さんの関係は、こちらをどうぞ。
・DeNAのOBがシンガポールで起業&フィリピンでBOPビジネスに挑む! 〜共同創業者の深田さんと尾崎さんが語る、YOYO起業までの軌跡編〜
私たちは、自分たちの時間をなにに費やすのかってすごく大事な意思決定だと思っています。たとえば今回のEchelonですが、勝てるかどうかわからないイベントに参加しても費用対効果がわからないじゃないですか(笑) 弊社はPRが弱いのですが、それも「PRすることによる効果」が測定しづらく、結果として優先順位が下がってしまっている状態です。
組織の工数は有限なので、しっかりと効果が出る箇所に当てていきたいですね。
なので最初は参加するべきかどうか悩んでいたのですが、一次選考はさくっと出せそうだったので、さくっと応募しました。そうしたら受かってしまって、結果としてプレゼン準備にかなり時間を取られました。結果に繋がって、ホッとしています。
− 確かに、「PRによる効果」って測りづらいですよね、わかりますその気持ち。
ところで、プレゼン慣れしてそうな深田さんでも、今回のPhilippines Satelliteでのピッチはかなりアウェイだったのではないかと思うのですが、会場の空気感はいかがでした?
フィリピンのスタートアップは狭いコミュニティなので、だいたいがもう顔見知り、といった感じですね。なので、ガツガツしているというよりも、「お互いがんばろーぜー!」といった空気です。
「あれ、あいつまた違う会社作ったの!?」といったシーンもあったりして、このようなイベントに出てくる参加者は同じコミュニティの人が多いですね。
- なるほど、そのあたりは日本とも似ているかもしれません。
ところで、他社のプレゼンを見て、何か感じるところはありました?
ぶっちゃけ、最後から二番目だったこともあり、他社のを聞く余裕はほとんどなかったです。
ただ、想像以上にレベルは高かったですね。思ったよりも売上が出ているサービスがあったり、大手と強いパートナーシップを作れていたり。
EC、医療、不動産、音楽、教育、出会い系、など、多くの事業がプレゼンしていました。
※ 登壇企業・サービスについては、TECH IN ASIAのこちらも参考に。
・6 interesting startups from Echelon’s Philippines satellite
− YOYOは日本人・インド人・フィリピン人による、シンガポール企業のフィリピンブランチな訳ですが、他に外国勢と言いますか、海外企業はいました?
国籍は不明ですが、ここは明らかに中東系の経営陣でしたね。
Four Eyes
https://foureyes.com.ph/
格安メガネをオンラインで注文するサービスです。ブランディングとしてはH&Mやユニクロを目指すようです。
− さて、改めまして本戦出場おめでとうございます。勝因はどこにあると思います?
一番は、僕らがフィリピンで提供しているサービス「Candy」で解決したい問題点に多くの方が共感してくれたことだと思います。
※Candyとは?
フィリピンの中間所得者層以下を対象としたリワードプラットフォーム。
フィリピンでは国民の大半がプリペイド携帯を利用していて、消費者はSMSやWEBを介したアンケートなどのマイクロタスクを完了すればプリペイド携帯の利用料金(ロード)を得ることができる。β版登録者数は3週間で3万人を超え、そのほとんどが口コミ経由。
http://can-dy.ph
「モバイルでfacebookするよね、Sulit(注:フィリピン発のCtoCコマースサイト) するよね、ゲームやchatもするよねー、でも、突然オフライン!確認したらロードがない!(Out of load!!) それじゃあ全くスマホ使えないじゃん!」といったらバカ受けしました。
会場のメンバーは比較的豊かなクラスタで、macとか使っているような方々なのですが、それでも「あるあるw」といった反応でしたね。
あとは、Traction(実績)も評価されたと思います。実はEchelonで初公開した数字ではあったのですが、インドネシア事業(※)がかなり順調で、1ヶ月で30,000人がCandyを使っており、すでに売上も立ち始めています。
※Candyがインドネシアとタイで公開された時のプレスリリース
YOYO’s Candy launched in Thailand and Indonesia.
なので、評価いただいた点というのは
・解決したい問題がシンプルで共感できる
・解決手段で実績が出ており、多くのユーザーに支持されている
・ビジネスモデル(=収益性)もある
という点だと思っています。
あと、ヘタクソな英語ではあったのですが、プレゼンがすごくよかったと多方面から言われました。発音が悪くても、簡単な言葉でシンプルに思いをぶつけたのがよかったのかもしれません。このあたりは、Suniさんに事前アドバイスいただいた、井口さんのプレゼン(※)を事前に何度もみたことがよかったのかもしれません。ありがとうございました!
※井口さんが世界を震撼させた(?)プレゼンはこちら。
・TechCrunch 50 Presentation "SekaiCamera" by TonchiDot(2008年)
・Launch 2011 - Session Four: Domo Presentation & Judging(2011年)
− 共感できる課題とその解決方法・ビジネスモデルはもちろんですが、実績も重視される、と。では最後に、本戦への意気込みを。
日々のフィリピン生活では全く困っていないのですが、今回のプレゼンを通じて、改めて英語が不得意だと痛感しました。某業界最大手のオンライン英会話スクールからトップ営業が来たので、久し振りに英語の勉強をしたいと思っています。
出るからにはしっかりと準備し、日本人初(?)の優勝を目指して頑張ります!
本当に日本人初かどうかは知りませんが!!
まさかの「英語がんばる」発言!
どんなにいいサービスを作っても、それを世界に伝える・世界で戦うにはやはり英語が重要なんだと実感しました。裏を返せば、YOYOはいいサービスを作っている、だからあとは英語だけだ!という自負があるのかもしれませんね。
以上、YOYOのCEO深田さんのお話でした。6月の本戦もがんばってください!
最後に、社員の皆さんでパチリ!
当日の様子は、YOYOのCEO深田氏のブログに詳しく掲載されていますので、そちらもぜひご覧ください。
「Echelon Philippines Satelliteで優勝しました!」
ブロガーSuniはYOYOを全力で応援していますよー!
関連リンク
■YOYOのCEO深田氏のブログより・Echelon Philippines Satelliteで優勝しました!
■私のブログより
・フィリピンでBOPビジネスに挑むスタートアップ「YOYO」に行ってきた!
・(前編)DeNAのOBがシンガポールで起業&フィリピンでBOPビジネスに挑む! 〜共同創業者の深田さんと尾崎さんが語る、YOYO起業までの軌跡編〜
・(後編)DeNAのOBがシンガポールで起業&フィリピンでBOPビジネスに挑む! 〜共同創業者の深田さんと尾崎さんが語る、YOYOの「今」と「これから」編〜
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